パスポートの取得方法

ここではパスポートの取得方法を紹介します。

海外旅行に行く際には必要になりますので、事前に準備をしておきましょう。

取得までに日数がかかるため、早め早めの対応が必要です。

戸籍謄本(戸籍抄本)を用意する

まず、申請するために必要な書類を用意します。

手間のかかるものとしては、戸籍謄本(こせきとうほん)、もしくは戸籍抄本(こせきみょうほん)があります。

これは、本籍地にて取得する必要があります。

もし、現在住んでいる場所以外に本籍地がある場合は、郵送での手続きを行うことで取得ができます。

なお、その場合は入手までに日数を要するため、急ぎでパスポートが必要な場合などは、取得までの日数に注意する必要があります。

戸籍謄本、戸籍妙本は、本籍地の区市町村の役所で取得が可能です。

地域によっては駅前などに書類取得のための場所を設けていることもあります。

この辺りは自らの本籍地の情報を確認しましょう。

googleで「本籍地名 戸籍謄本 取得」で検索すると、情報が掲載されている地域の取得方法が分かると思います。

この準備さえ出来れば、そのほかは手元やパスポート取得場所で対応が可能です。

戸籍謄本と戸籍妙本は、いずれか1通のみでかまいません。戸籍謄本はより詳しく書かれたもの、戸籍妙本は抜粋された情報が記載されているものです。

戸籍謄本等を取る場合は、本籍地住所の他に、その本籍地の筆頭者の情報が必要になります。

筆頭者は父親のことが多いですが、場合によっては母親のこともあります。もちろん、自分自身のこともありえます。祖父、祖母の場合もあるかもしれませんので、一度両親等に確認しておきましょう。

自分以外の場合は、その人の生年月日の情報が必要になることもあります。こちらも両親等に確認しておきましょう。特に年数が分からないことも多いと思いますので、事前確認をお薦めします。

このほか、身分証明書として運転免許書や保険証などが必要になります。こちらも用意して出かけましょう。

取得費用もかかりますのでお金も持っていきます。金額は地域差があるかどうかが分からないため、正確な数字は述べませんが、500円前後あれば十分足りるでしょう。1000円くらい持っていくと安心です。

なお、有効期限内パスポートがある場合は、それをパスポート申請所に持っていくことで戸籍謄本等が不要になります。ただし、パスポートに記載されている内容に変更がない場合に限ります。

パスポート申請のための必要書類を用意する

先に述べた戸籍謄本等も含め、下記のものが必要になります。

  • 戸籍謄本もしくは戸籍妙本
  • 身分証明書(顔写真入りは1種類、それ以外は2種類)
  • 写真
  • パスポート申請書
  • パスポート(保有している場合)

それぞれの注意点を記載します。

戸籍謄本等

戸籍謄本等は、もしまだ期限内のパスポートがある場合は不要です。その場合は有効期限内パスポートを持参します。戸籍謄本を取る手間とその費用が不要になりますので、少しだけお得です。

身分証明書

身分証明書は、運転免許書など、顔写真が入っているものに関しては1種類でかまいませんが、保険証や年金手帳など顔写真がないものは2種類必要になります。

2種類必要なものは下記になります。(外務省サイトより)

  • 健康保険証
  • 国民健康保険証
  • 共済組合員証
  • 船員保険証
  • 後期高齢者医療被保険者証
  • 国民年金証書(手帳)
  • 厚生年金証書
  • 船員保険年金証書
  • 恩給証書
  • 共済年金証書
  • 印鑑登録証明書(この場合は登録した印鑑も必要です)

また、上のもの1種類と下記のものを組み合わせることも可能です。なお、写真付きのものに限ります。

  • 学生証
  • 会社の身分証明書
  • 公の機関が発行した資格証明書

この証明書のみでは不可ですので、必ず先に述べたものと組み合わせて持っていきましょう。

写真

写真はたいていパスポート申請所の近くに写真屋があるので、そこで撮りましょう。ちょっと価格は高めとなりますが、撮影に失敗することがないため、確実な手段です。

もし、自らで持っていく場合は下記の点を参考に撮りましょう。(外務省サイトより)

  • 縦45ミリメートル×横35ミリメートルの縁なしで、無背景(薄い色)の写真。
  • 申請日前6カ月以内に撮影されたもの。
  • 無帽で正面を向いたもので、頭頂からあごまでが34±2mmであるなど申請書に記載されている規格を満たしていることが必要です。
  • 写真の裏面には申請者の氏名を記入して下さい。
    ※ご記入の際は表面にインクがにじまないように、また凸凹が出ないようにご注意下さい。

パスポート申請書

正確な名称は「一般旅券発給申請書」です。パスポート申請所にありますので、持参不要です。

なお、20歳未満の人は親権者や後見人が記入する欄もありますので、一度記入用紙だけ手に入れて持ち帰って書いてもらうか、一緒にパスポート申請所に行きましょう。

記載に関しては記入台に書き方の説明もありますので、そちらで確認しましょう。氏名はローマ字で記入しますが、ローマ字は「ヘボン式」で記入します。「つ」を書く場合は「TU」ではなく「TSU」になるなどの方式がヘボン式です。

また、サインを記入する欄がありますが、これは漢字でもローマ字でもかまいません。

パスポート

過去にパスポートを取得した人は、パスポートを持っていきます。

有効期限内であれば、戸籍謄本等が不要です。ただし、記載内容に変更がない場合に限ります。引越しをしているなどの場合は戸籍謄本等が必要です。

有効期限が過ぎていても持っていきましょう。持参すると、使用済みのスタンプ「VOID」を押してもらえます。

パスポート申請所へ行き申請する

以上の必要書類を備えたら、パスポート申請所へ向かいます。

戸籍謄本等と異なり、現在の住まいの都道府県で取得が可能ですので、近場の申請所を見つけましょう。

googleで「都道府県名 パスポート 申請」で検索すると見つかると思います。地域によっては複数個所で取得が出来ますので、近くの場所に行きましょう。

あとは、現地に着いたら必要書類を記入し、写真も撮って張り、窓口に行きます。

機械で番号が書かれた用紙によって順番待ちをする場所もあると思います。

順番が来たら必要書類を提出します。

パスポートは申請してもその日にはもらえません。1週間近くかかるため、早め早めに申請しましょう。

引き換え用紙「受領書」を貰えますので、申請した日に行うことはこれで終了です。

申請する日には費用はかかりません。

パスポート取得費用

パスポート取得費用は次のようになっています。取得する年数によって異なり、また、年齢によっても変わってきます。(外務省サイトより)

10年間有効な旅券(20歳以上)16000円
5年間有効な旅券(12歳以上) 11000円
5年間有効な旅券(12歳未満) 6000円

取得費用はパスポートを受け取るときに必要になります。現金を用意してパスポートの受け取りに向かいましょう。

パスポートの受け取り

申請した日に、いつになったらパスポートが完成するかの日時指定をしてもらえますので、その日以降に行きます。6か月以上貰いに行かないと、再度申請する必要がありますので、注意しましょう。

当然、旅行日前までに取得しておく必要があります。

持っていくものは引き換え用紙である「受領書」と、手数料です。

まず、窓口に行く前に、代金分の収入印紙を購入する必要があります。

パスポート申請所のそばに収入印紙を購入するスペースがあると思いますので、そこで購入しましょう。

受領書を見せると、それに見合った金額の収入印紙を出してもらえます。

収入印紙は受領書に張る必要があります。

張ってくれる場合もありますし、自らで張る場合もあります。

自分で張る場合は、「都道府県収入証紙」と「収入印紙」の2種類ある収入印紙の張る位置を間違えないようにしましょう。

あとは、受領書にサインをするスペースがありますので、そこに名前を記入。

以上の準備が済んだら、パスポート申請所の受け取り場所に行きましょう。用紙を提出し、順番が来たら受け取ります。

いくつかの確認事項の後、すべてが終了し、パスポート取得となります。

5年にするか10年にするか

パスポートの取得は5年分か10年分かを選ぶことができます。

ここでの選択の基準を紹介しておきます。

まず、20歳未満ですと5年しか取得できませんので自動的に5年のパスポートを申請することになります。

20歳以上ですと、5年か10年かを選べます。

金額的には10年の方がお得になります。

ですが、1回だけしか海外旅行をしないのであれば、当然5年で良いでしょう。

また、将来容姿が良い方向に変わる可能性がある人は、短い5年で取得することをお薦めします。(太っている人がダイエットをする、整形するなど)

逆に、将来容姿が悪い方向に変わる可能性がある人は、長い10年で取得することをお薦めします。(老化など)

同じ写真を長く使い続けることになるものですので、こうしたことも頭に入れておくのもよいかもしれません。

このほか、査証欄の問題もあります。よく海外に行き、査証欄が埋まってしまう人は5年を取得した方が金銭的にお得です。詳しくは後述の「査証欄の増補申請」もご覧ください。

パスポートの更新、訂正

パスポートは期限が過ぎたら使用ができません。そのため、パスポートの更新をする必要があります。

また、記載事項に変更がある場合は、訂正を行う必要もあります。

査証欄(スタンプを押してもらうページ)が無くなりそうな時には、そのスペースを増やしてもらうことも出来ます。その点についても紹介します。

パスポートの更新

パスポートの更新は、期限切れまで1年未満になったら可能です。必要書類等を持参し、更新に出かけましょう。

記載内容に変更がない場合は戸籍謄本等は不要です。

すでにパスポートの期限が切れている場合は、更新ではなく新たに作り直します。この時の手続きは最初に取得した時と同じ方法です。取得費用もかかります。

パスポートの訂正

パスポートの記載内容に変更があった際にはパスポートの訂正を行います。氏名や本籍地の都道府県名の変更がある際に訂正を行います。

査証欄の増補申請

入出国時にはパスポートの余白にスタンプを押してもらえます。そのスタンプを押す欄が無くなるとパスポートとしての機能を果たせないため、事前にそのスペースを増やしてもらう必要があります。

その際には、増補申請といい、用紙を増やしてもらいます。用紙は40ページ分増やしてもらえます。ただし、1回のみしか増やしてもらえないため、その40ページ分も使いきった場合には新しいパスポートを作ってもらいます。最初に取得した時と同じ手続きを行います。取得費用もかかります。

この問題があるため、海外に良く行く人は10年のパスポートを取らずに5年のパスポートを取得します。5年も10年も査証欄のページ数は同じのため、高い取得費用がかかる10年よりも、安い取得費用の5年を使っていった方が、最終的に安く済むからです。

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